花火の心得

日本が世界に誇れる芸術作品「花火」この文化を多くの人に「写真」を通して伝えたい。

PHOTOGRAPHY

準備する機材

コンパクトカメラやミラーレス一眼などでも設定次第では撮影は可能ですが、ここでは一般的な撮影方法であるデジタル一眼レフカメラについて説明していきます。

  • デジタル一眼レフカメラ
  • ズームレンズ(超広角ー標準)
  • NDフィルター
  • 三脚
  • SDカードやCFカード(予備要)
  • レリーズケーブル(予備要)
  • バッテリー(予備要)
  • 雨具(傘やレインコート、カメラ用レインカバー、ゴミ袋)
  • その他、便利アイテム

デジタル一眼レフカメラ

まず、これがないと始まりません。始めたばかりの人だと入門機からのスタートになると思いますが、花火撮影では圧倒的にフルサイズのカメラが有利です。Canonだったら、EOS-1DXMarkⅡ、5DMarkⅣ、6DMarkⅡなど、NikonであればD5、D810、D610などがこれに当たります。ただし、価格もかなり高額になるので財力に余裕があればの話です。

では、フルサイズのカメラのメリットは何なのか。簡単に説明すると実は入門機(APSCカメラ)よりも約1.5倍も情報を多く書き込む事が可能になります。そうなると画像編集の際に多少周辺をカットしても画質が落ちにくい利点が生まれ撮影の幅が広がります。また、ダイナミックレンジ(明暗の階調)の幅が広く、花火撮影でかなり重要な白飛びしにくいと言うメリットも得られます。

なお、CanonとNikonのどちらを購入したらよいかについては、Canonユーザーの自分ですが、現時点の花火撮影に関して言えば、Nikonが圧倒的に有利です。理由はレリーズ(リモコン)のレスポンスが圧倒的に早く、またRAW現像をする際にも暗所部分を持ち上げやすいメリットが得られるからです。

 

ズームレンズ(超広角ー標準)

画質的に言えば、単焦点レンズ(50mmや100mmなどの固定レンズ)の方が良いのですが、花火撮影に関してはズームレンズが便利です。花火の打ち上げ中に混雑の中で移動する事はなかなか難しく花火の大きさもプログラムによって全然違ってくるからです。

フルサイズのカメラであれば、16-35mmと24-70mmの2本。入門機のAPSCカメラであれば10-20mmのレンズと18-55mm程度の2本があれば大抵の撮影は可能になります。ただし、広角レンズは花火に歪みが生じるので距離の関係に注意してください。超近距離での撮影状況によっては魚眼レンズを使ってみたり、遠距離からの撮影であれば望遠レンズを用意してみても面白いと思います。

なお、花火撮影ではレンズの明るさ(F値)に関しては求めてはいませんが、なるべく明るいレンズの方が画質的には良いとされています。財力に余裕がある人は高級レンズを買ってみるのも良いかと思います。

 

NDフィルター

なるべくあった方が良いと思われるNDフィルター。フィルターをつけると画質的には落ちてしまい使わない人もいるので必須ではありません。使う種類は、ND2か4がほとんどです。ND2なら1段、4なら2段落とす(暗くする)事が疑似的に可能です。(例:ND2装着時にF5.6→F8、ND4装着時にF5.6→F11)※レンズの段とは? 参照:デジタル一眼レフ初心者入門講座

NDフィルターを装着する事でレンズ本体には対応していないF値まで疑似的に下げる事が可能になったり、回折現象(F値を下げ過ぎる事で生じる画質の劣化)を防ぐ役割を担います。また風景と一緒に撮影する場合はハーフNDも効果的です。ちなみに長方形タイプで可動式(アダプター要)、なおかつ境界線にグラデーション処理されている物がおすすめです。

 

三脚

高級レンズやカメラを買い漁る前に、花火撮影においてはより相応しい三脚を用意する必要があります。購入の際は、耐荷重(〇kgまで載せられる)で決めるのではなく、持ち運びは少々大変でも、カーボン製ではなく、三脚にしっかりと重みがあるアルミ製のものを選ぶ事が大切です。

理由としては、花火は長時間露光と言う方法で撮影します。バルブ設定で数秒~十数秒もの長い間、シャッターを開け続けなくてはいけません。その間に風が吹いたり、三脚に少々触れただけで、カメラが揺れてしまっては写真が台無しになってしまいます。

もし軽い三脚しか用意できないのであれば、中心のフックに荷物などを装着して重心を掛け、簡単に動かない様に固定するなどの工夫が必要です。

 

SDカードやCFカード

最近では、いざと言う時はコンビニで記録メディアが購入できるので大変便利になりました。昔の様にSDカードのデータが飛ぶ事故も減りつつあるので、用意するメディアはカメラに対応していれば、どちらでも構わないと考えています。

撮影する枚数にもよりますが、RAW+Jpegの同時記録をしたとしても16GBのメディアが1枚あれば、1回の花火大会では十分だと思われます。予備も含めてもう1枚くらいは用意しておくのが良いでしょう。

ここで注意するのが、大容量のメディアを使用してしまう事です。128GB、256GB、512GBなんてSDカードも存在しています。交換する必要もなく便利なので長期間データをそのまま保存してしまい、何かの機会に間違って全部消去しまう可能性も否めません。こまめにHDDなどにバックアップする癖をつける為にも適度な容量のメディアを使用する事をお薦めします。また、なるべく無名メーカーのメディアや中古品などは信頼性の観点から使わない方が良いかも知れません。

 

レリーズケーブル

普通に撮影している時にはほとんど使わないレリーズケーブル。花火撮影に関してはなくてはならない機材の一つです。三脚の説明でも軽く触れましたが、花火は長時間露光と言う特殊な撮影をします。カメラが少しでも動いてしまうと撮影失敗になってしまう為、このリモコンを使ってボタンに触れずにシャッターを切ります。

一応、ワイヤレスの物も販売されていますが、花火会場では混線する可能性もあるので無難にケーブル付の物を用意した方がよいです。なお、花火に夢中になってボタンを強く押し過ぎて壊してしまった場合も考えて予備も持っていくと良いでしょう。純正品にこだわらなければ低価格での購入が可能です。

 

バッテリー

最近はバッテリーも改良され、昔ほど短時間でなくなると言う事が少なくなってきました。きちんと充電されたものが一つあれば、十分持つと思います。しかし、実際の撮影では何が起こるか分かりません。複数個持っていくのが無難でしょう。

ここで注意したいのが、実はバッテリーにも偽物が出回っていたりする事です。中古品や異常に安く売られていた場合は気をつけてください。場合によってはフル充電でも耐久性がなく少し使うとへたってしまったり、最初から充電可能な容量が少なかったりする事もあります。やはり信用ある所で純正品を購入するのが良いです。

 

雨具(傘やレインコート、カメラ用レインカバー、ゴミ袋)

夕立が起こりやすい夏の時期は、晴れていても雨具の用意は必要です。自分用に折り畳み傘、レインコートを用意し、またカメラ用のレインカバーも販売されているので1つぐらいは購入しておいても良いでしょう。

また、45ℓぐらいの大きなゴミ袋を用意しておくと良いです。急な雨でもいざとなったら三脚ごとまとめて被せてしまえば一時的に凌ぐ事も可能ですし、カメラバッグなどの大きな荷物も濡れずに済みます。

 

その他、便利アイテム

使用用途についてはあまり説明する程の事はありませんが、あると便利なアイテムです。懐中電灯、双眼鏡(筒場の確認用)、虫よけスプレー、ブルーシート、レンズクリーナーなど、他にも自分で必要な機材を追加して持っていくと良いです。

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執筆者:

花火写真家として全国の良質な花火文化を記録や保存、そして拡散を目的に活動しています。年間で30~60回程度の花火撮影を行います。日本花火鑑賞士会関東支部会員。◎当サイト掲載の文章や画像の無断使用を禁止しています。
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