2014年、北海道のモエレ沼公園から始まった芸術花火シリーズ。これまでに近しいものと言えば、沖縄県の琉球海炎祭、福島県のふくしまミュージック花火、栃木県のツインリンクもてぎ”花火の祭典”、東京都のTOKYO MUSIC花火、STAR ISLANDなどが該当すると思われます。

特徴としては、全席有料席の劇場型のエンターテイメント花火であり、通常の花火大会とは異なり、無料で観覧しようとしても立地的にもなかなかできません。(大玉くらいは見えるかもですが…)

全席有料席なので宴会目的の酔っ払いやゴミをそこら中に捨てていくマナー違反者(通常の花火大会だと家から持参する食料のゴミの多い事…)もほとんど見掛けず、また花火の打ち上げ中でも混雑を避ける為に我先に帰ろうと観覧者の視界を遮る自己中もおらず、気持ちよく花火が見られる素晴らしい試みなのです。

何よりも行政主導だと花火大会を安くあげる為に入札制で業者を選ぶので、利益追求で安価な外国産花火を打ち上げる業者に決まってしまう事が多く、花火の品質には残念な部分が否めないところがあります。何よりもそんな価格競争に巻き込まれ、手間暇を掛けて作った至高の芸術玉が安く買い叩かれる現代の花火業界…。

そもそも花火大会は花火代にお金が掛かっていると思っていたら大間違いです!大半は会場設備費や警備費、ゴミの処理費用であり、某有名花火大会での花火代は全体予算の1/10程度なんてデータもあります。たった3/10を花火代にまわすだけで今までの3倍凄い花火が見られる訳です。

これを可能にするのが芸術花火シリーズ。音響設備などを充実させるので会場設営費はかかりますが、入場者を厳選するので警備費やゴミ処理費は大幅に削減できている筈です。花火が無料で見られる時代は終わり、これからの花火業界はエンターテイメント重視でこんな業態にシフトして行くのかもしれません。

この芸術花火シリーズについては、大矢亮 氏がプロデュースに関わっています。花火コレオグラファーと名乗っているそうですが、分かりやすく言うと花火の総合演出家です。芸術花火として当然ながら日本各地の有名煙火店の銘玉を集めて演出を行っております。

近年の花火大会では音楽と花火がシンクロしたミュージック花火が各地で行われる様になり、花火師の業務にもPCを使った演出プログラミングの作業が含まれています。どの玉をどの曲のタイミングに合わせて打ち上げて…と芸術センスがかなり要求されます。しかも、この芸術花火は全席有料なのでどの観客も満足するクオリティに仕上げなければなりません。

しかし、これまでの実績を見てみると会場もどんどん増えているので、イベントとしても成功していると思われます。個人的には行けるタイミングがなかなか合わない花火なのですが、これからの花火業界を盛り上げる為にも頑張って頂きたいと思っております。そして、個人的にはあまり芸術玉を重ね打ちしないで欲しいのも付け加えておきますw

芸術花火シリーズ
(札幌) モエレ沼芸術花火 ※2018は天候の為、中止
(神奈川)茅ヶ崎サザン芸術花火
(名古屋)名港水上芸術花火
(京都) 京都芸術花火
(福岡) 海の中道芸術花火
(宮崎) みやざきシーサイド芸術花火